2020年4月スタートドラマ Part3

2020年4月12日~4月18日に第1話が放送されたものの中から、いくつか。
2話以降、観るべきか否かの判定を、星の数で表しています。MAX星3つ。かなり主観が強い文章ですが、だってただの私の感想だもの。悪しからず。


▶日曜 22:30~ 日本テレビ
美食探偵 ☆☆★(2.5)

 

私にはまだ、中村倫也の良さがわからない(上野樹里と共演している大和ハウスのCMを除く)。だから、このドラマも見ようかどうしようか迷っていた。
でも、探偵モノだし、共演者に名を連ねていたのが実力派の小池栄子だし、1話目くらいチェックしようと思った。


うん、その選択は正解だったな。ちゃんと、おもしろかった。

中村倫也が私立探偵の明智五郎役。で、若手女優の小芝風花が、明智の関わる事件現場に助手として連れて行かれるお弁当屋さん役。


このドラマのメインビジュアルを見た時、中村倫也の両サイドに小芝風花と、もう1人、小池栄子がいた。だから、小池栄子も何らかの形で明智の味方をする役なのかなと思っていた。

 

でも、全然違った。この裏切られ方、いい!って思う配役。第1話は中村倫也が主役というより、小池栄子劇場だったと言っても過言ではない。小池栄子は、明智に夫の不倫調査を依頼する主婦役。毎日、ランチの時間に夫が若い女の家へ通っていることを知り、夫を殺してしまうのだ。

 

夫殺しの理由を、明智に説明するシーンがあるのだが、そのセリフが狂気的かつ本質的で、印象深かった。
「セックスと食事、夫婦にとってどちらが大切な営みだと思う?」

 

実は、夫は将来店を開きたいという夢を応援すべく、メニューを試食するために、足しげく女性の元に通っていただけだった。小池栄子扮する主婦は、男女の関係ではないとわかってもなお、夫を殺すことを選んだのだ。

なぜなら、「歳をとればセックスはなくなるけれど、食事は一生続いていく、夫婦の大切な営みだから」。


自宅では魚しか食べない偏食ぶりを見せ、10年も、まるで通夜のような、質素でもの悲しい夕食を共にしてきたのに。その若い女が作るバラエティに富んだメニューは、喜んで食べるんですか。そうですか。


だからと言って殺すことはないけれど、彼女の気持ちはよく理解できた。身体だけの浮気をされるよりも辛い事実。

 

終盤、この主婦は崖に飛び込んで自殺を図る。あれ?あんなにデカデカとメインビジュアルに写っていたのに、小池栄子死んじゃうの?と思ったら。なんと、死んでいなかった!それどころか、殺人アドバイザー的な悪魔のような存在になっていて。


第1話で犯人だった人が、その後に重要な役どころで出続ける。おもしろい仕掛けだと思った。次回以降が楽しみ。てか、小池栄子の狂気ぶりを見るのが楽しみ。


▶月曜 21:00~ フジテレビ
SUITS 2 ☆☆(2)

 

1年半前に放送していたドラマのセカンドシーズン。たまたま、当時も私はSNSで初回レビューを書いていたのだが、その内容がこちら。

 

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織田裕二と鈴木保奈美の「東京ラブストーリー」以来の再共演が話題。けど、私としてはジャニーズらしからぬ長身でメンズノンノのモデルもしている中島裕翔のスーツ姿を拝めることの方が重要。定期的な目の保養は大事。


弁護士の話なので、悪い奴を成敗する的なスカッとする展開が見られるのも良い。1話完結っぽいので、うっかり見逃しても大丈夫なのもうれしい。
ただ、織田裕二演じる甲斐の秘書役が中村アンなのがたまに傷。彼女が出るだけでB級ドラマ感がしてしまって残念だ。
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…はいはい。今回もそっくりそのままの感想だな。

 

書き加えるとしたら、新レギュラーの吉田鋼太郎がどう絡んでいくかが見もの。どうやら、織田裕二や鈴木保奈美ら、弁護士事務所の面々にすごく嫌われている上司の役みたい。弁護の場面だけでなく、職場でもピリピリするのかしらね。

 

また、30分拡大の初回だけかもしれないが、1話の中に複数の弁護案件が展開されていて、見ごたえがあった。

 

案件ごとに、ゲストも豪華。アメリカ進出を目指す売れっ子アーティスト役に、加藤ミリヤ。ロケットや航空機の技術開発をしている企業社長役に、反町隆史。自分のネタを盗作されたと訴える小説家志望の書店員役に、玉城ティナ。盗作ネタで小説を書いた疑惑を向けられる小説家役に、友近。

 

その他、ちょい役のゲストも、見たことあるよっていう役者さんを使っていて、これは、なかなかキャスティングにお金がかかっているのではないかと思われる。さすが、月9。

 

個人的には、見映えが良くてスーツが良く似合う中島裕翔と、パラリーガル役の新木優子、このカップルの恋の行方も気になるところ。何と言っても、2人が並んだ時の画の美しさがすごい。丸の内でもこんな服着てるキャリアウーマンはもはやいないぜ、という感じの新木優子のOLファッションにも注目。


▶金曜 24:52 テレビ東京
捨ててよ、安達さん ☆☆(2)

 

なんだ、このドラマ。それが第一声。ものすごい実験的な作品だと思う。さすがテレ東。他の民放じゃやらないだろうなというスタイルを貫く姿勢、見習いたい。

 

まず、設定ね。主人公の「安達さん」役は、安達祐実。女優の安達祐実を、彼女本人が演じている。


そして、ストーリー。雑誌の企画で「何でもいいから、私物の中からいらないモノを捨ててほしい」と依頼され、安達さんは、自宅で何を捨てるか検討する。すると、夢の中に、モノがヒトの姿で登場し、「捨ててよ、安達さん!」と自らを捨てることを望むのである。


第1話は、「彼女の代表作のDVD」役を貫地谷しほりが演じ、「一度も見ていないなら、いっそのこと捨ててほしい」と懇願する。なんじゃそりゃ。

 

「捨てて」と頼むDVDと、「別に捨てなくても良くない?」と弱腰の安達さん。その間を取り仕切るのが、やたらと大人びた発言を繰り返す少女だ。最初、娘だと思って見ていたのに、「安達さん」って呼んでるし、夢から覚めて「あの子、誰?」って言ってるし。この謎の少女のことは今後明らかになっていくのだろうか。

 

DVDと、いろんなやり取りを繰り返すうち、「ずっと“あの作品”の安達祐実だったの」「最近やっとそれから解放されて来たんだよ。観ちゃったら私また、引っ張られるかもしれないし…」と、ふと口にする安達さん。台本は、安達祐実のインタビューなどをもとに書かれているんだろうか。すごく生々しかったし、これ言わせちゃうんだという気もしたし。

 

結局、どこを目指しているドラマなのか全然わからなかったけど、その意味不明さ、不思議さがひっかかって、興味を惹かれる。次週以降も、さまざまな役者が、安達さんの「捨てるモノ候補」として登場するみたい。とりあえず、次週も録画予約だ。

 

ちなみに、オープニングテーマ曲がすごく良かった。イントロからもはやおしゃれ感が漂いまくっていて。調べてみたら、19歳のシンガーソングライター・vaundyの曲だって。他の曲も聞いてみたけど、彼、絶対売れると思う。5月にアルバム出るらしい。要チェックだな。